石黒たまご園は、周りをたくさんの木々に囲まれた山の上にあります。山の上を切り開いてできた養鶏場なのでとても静かなところです。四季の変化を存分に感じられる環境で、日々鶏たちと向き合っている小さな養鶏場です。
美味しい卵が産み出されるには、「よいヒナ、よいエサ、よい飼い方」の3つがそろっていることが必要です。"健康な鶏が、よいエサを食べると、おいしい卵が産まれる"ということです。「よいヒナ、よいエサ、よい飼い方」をモットーにして鶏を日々育てています。
平飼いの鶏たちです
私たちは鶏たちを地面の上でゆったりと育てています。この飼い方を「平飼い」と呼びます。鶏たちは鶏舎内を自由に動き回ったり、羽ばたいたりして、ゆったりと生活しています。暑いときは日陰で休んだり、砂浴びをしたり、寒くなったら日光浴をしたりと、のびのび暮らしています。
鶏たちを平飼いでゆったり育てることで、暑さ、寒さに耐えられる体力をつけさせ、できるだけストレスの無いように育てています。また、鶏舎内の風通しを良くすることで空気をよどませないようにして病気の蔓延を防いでいます。
鶏の健康を考えています
養鶏のコストの大部分はエサ代です。そのため、エサ代をいかに下げるかが養鶏農家の題目になります。鶏もより少ないエサでより卵を産むように改良されてきました。そのために多くの養鶏場では鶏は金網のケージ(オリ)に閉じ込められ満足に動くこともできない状態で飼育されています。余計なカロリーを使わないようにできるだけ運動をさせない飼育になっています。
鶏が自由に動き運動をすれば、それだけエサを食べる量も増えますが、その分エサから得られる栄養は増え、体力がつき、丈夫な健康的な体になります。
そして、健康な鶏はエサをたくさん食べ、ますます運動するので、より健康になるという好循環が起こります。私たちはこのような好循環が続く、鶏のことを第一にした飼い方をしています。
ヒヨコから育てています
石黒たまご園で産卵している鶏は、私たちが産まれたてのヒヨコからずっと育てています。ヒヨコから卵を産むまでの期間(約5ヶ月)は鶏の体力作りの時間です。その期間をいかに育てていくかが鶏の一生に大きく影響します。
多くの養鶏場ではヒナを育てることと、卵を産ませることは分業化されており、別々の業者が行っています。しかし、鶏が生まれ持っている能力を存分に発揮してもらい、美味しい卵を産む健康な鶏になってもらうには、自分たちで責任を持って産まれたてのヒヨコから育てることがとても大切です。そのためにヒヨコの成長を日々観察し、その時々に必要とされるエサ・環境を用意して、ヒヨコ達をすくすく育てています。
美味しいエサを与えています
よいエサを食べて、健康に育った鶏が産む卵こそが、味や栄養価に富んだ美味しい卵になります。そのためにエサの品質は最も大切なことです。
多くの養鶏場では飼料会社が配合した飼料を鶏に与えています。エサ代が経費の半分以上を占めるためコスト重視のエサの配合になり、合成ビタミンや合成アミノ酸を利用しています。鶏にとっての良質なエサを目指す方向では配合を考えません。
石黒たまご園では自分でエサを作り、鶏に与えています。鶏の健康、成長段階、そして四季の変化による鶏の好みの変化に合わせて、エサの配合を変えていきます。もちろんエサのコストは大切な要素ですが、コストのためにエサの品質を落とすことはしません。卵の味を左右するエサの品質を良いものにすることを第一にエサの配合を決めています。
エサの内容はトウモロコシ、小麦、米ぬか、魚粉、ゴマ粕、煎り大豆、カキガラ、干草などを使っています。卵の生臭みの元になっていると言われる肉骨粉は使わずに、良質の魚粉を食べさせています。コストを下げるための合成ビタミンや合成アミノ酸は使いません。これらの材料を混ぜ合わせ、乳酸菌で発酵させて、鶏の腸内細菌を整えて病気にならないようにしています。
また、いっさいの薬を使っていません。どんなによいエサを与えてよい環境で育てても、鶏たちも時には風邪を引いたり、下痢をしたりします。しかし、普段から良いエサと良い環境で育っている健康な鶏は備わっている体力で耐えぬき、死ぬほどまでは悪くなりません。薬に頼るのではなく、普段から病気に負けない体づくりをすることを重視しています。
病気を治すために薬剤、抗生物質を使うとその期間の卵は出荷できなくなります。そのような投薬は一切していません。
美味しい卵です
うちの卵の黄身の色は透き通るようなきれいな黄色で、卵白は流れることなく弾力があり、しっかり盛り上がっています。
味は生臭さの無い、あっさりした中にもコクのある味です。くどくなく、飽きがこないと評判です。
黄身を生で舐めてみてください。ほんのり甘い味がします。
まずは卵かけご飯や半熟の温泉卵などで召し上がっていただきたいです。
卵を加工しても違いがでます。ケーキを焼くとスポンジがよくふくらみ、メレンゲを作ると角のピンとした立ち方が際立ちます。洋菓子の材料に一度使っていただきたいと思います。
玉子の生臭みが全くない,甘くてさわやかな味がします。